8年ほど前に付き合っていた彼女の事です。

30代 男性

8年ほど前に付き合っていた彼女の事です。
付き合いだした当時は、大阪で同棲をしていましたが、彼女が精神的な病にかかり、生まれ故郷の高知県で入院生活を送ることになりました。
なにも出来ない自分が悔しくて悔しくて、毎週一日しかない休みをつぶし、夜中に運行するフェリーを使い、日帰りで彼女のお見舞いに行っていました。
相手先の両親にも挨拶をさせて頂き、病気が治ったら結婚するつもりでいました。
正直、身も心も、金銭的にもボロボロの状態でしたが、それでも少しでも彼女の様態が良くなるようにと、そんな日々を4年ほど続けていました。
そんなある日のこと、そう、空気が澄み、陽が落ちるのも早くなり、もうそろそろ冬本番だという時期でした。
何時も電話やメールで連絡を取り合っていたのですが、なぜだか彼女からの連絡が日に日に少なくなり、こちらからの連絡にも反応しないようになりました。
何かがおかしい。そう感じたとき、知らない番号から僕の携帯に着信が入りました。彼女でした。

「携帯が壊れたから友達の携帯からかけてる。」
最近連絡が取れなくなっていたのは、その為だったと思い、一安心していました。
相変わらずあまり連絡のつかない日々が続き、ある日彼女から電話が入りました。
クリスマスも近かったので、何かプレゼントで欲しい物を聞こうと思った矢先、彼女の口から信じられない言葉を聞かされました。
「こっちで好きな人が出来た。だから私の事はもう待たなくていいよ。」
信じられませんでした。
彼女の妹に連絡をとり、この件について聞いてみました。
妹はこの事を知っていたようです。
悲しくて悲しくてたまりませんでした。
ただ、きれい事かもしれませんが、彼女の好きな人が常にそばにいればいい、そう思い、別れを決意しました。
友人達が僕のことを気遣い、クリスマスパーティを開いてくれました。
今でも忘れられない思い出です。

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